前回のブログで、反省点の一つとして「空が死ぬまでの間にベストを尽くしていなかった」を挙げました。
で、ふと考えました。
「じゃあ、どうすれば“ベストを尽くした”と言えたんだろう」と。
もちろん人によってベストの度合いというのは違ってくると思うのですが、何しろ私は「ベストを尽くさなかった」人間なので、“すぐ病院に連れて行く”“できるだけ一緒にいる”“ちゃんと看取る”くらいしか考えつきません。
具体的にどうすれば良かったんだろうなぁ、とぼんやり考えていたところ、先日、犬友達(=犬を通して知り合いになった方)と久しぶりに話す機会がありました。
その方は高齢の女性で、ダックスを親子で2匹飼っていたのですが、数カ月前に2匹とも立て続けにガンで亡くしてしまったとのこと(しばらく会う機会がなかったので、現状を全く知りませんでした)。
私なんて1匹でこのザマですから、2匹続けてなんて想像もできません。
思わず「大丈夫ですか?」と聞いたところ、「うん、大丈夫よ」と予想外に気丈な答えが返ってきました。
「そんな、大丈夫なんて・・・無理してるんじゃないだろうか・・・」と思っていたのですが、会話も普通ですし、毎日習い事や発表会でお忙しくされている様子。
なぜそんなに早く普通の生活に戻れているのか不思議に思いながらも「元気そうで良かった」と伝えると、彼女は「私、やれることは全てやったの。だからもういいの。」
理由を聞くと、通院や看病は当然として
・親犬のガン進行~子の犬が亡くなるまで約半年間、犬の体調がいつ悪くなるか分からないため、外出は極力控え、日常品の買い物に出かけることすら最小限に抑えていた。
・ガンが進行してからは親・子ダックスは横になることが(痛みで)できなくなったため、一晩中彼女が抱いて睡眠を取らせていた(半年間毎日)。当然看取りもした。
・ちなみに2匹が亡くなってから、彼女は過労で2週間入院した。
とのこと。
「もちろん、あの子たちがいなくなって本当に寂しいし悲しいわ。でも、後悔はしてない。だってあれ以上やれって言われても、私無理だもの」
それを聞き、すごく抽象的でぼんやりしたものに、何か明確な線が引かれたような気がしました。
「ベストを尽くそう!」と書いておきながら何ですが、「結局何したって後悔で苦しむことになるんだろう」と思っていました。でも、ベストって尽くせるものなんですね。
もちろんその人の性格にもよるので一概には言えませんが、でも、すごく勇気づけられた気がしました。
今の犬が死んだとき、私も「私がやれることは全てやったから」と言えるように絶対になろう、と心の底から思いました。
ではまた。
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